20年によせて

7月が終わった。そのことに、こんな風に感慨を抱くとは思わなかった。21日のデビュー当日を目指してひた走ってきたけれど、「お祭り」の規模があまりに大きすぎて、感慨にたどり着くまで10日もかかってしまった、そんな気分なのかもしれない。31日付で配達日指定された記念品の存在は、そういったファン心理を何もかも見透かされているようで、少しくやしくもあり、そしてうれしかった。


この1年ないし2年を総括してみたい気持ちと、同時に、あまりに膨大で濃密な時間をひとつにまとめてしまいたくない気持ちもあって、まだいろいろと追いついてないので、いまはよしておく*1


かわりにといってはなんだけれど、「Youたちいよいよハタチだね!? KinKi Kids どんなもんヤ!3時間生放送スペシャル!?」宛に送ったメールを1通、恥を忍んで置いておくことにする。いくつか送ったもののうち、もっとも長く、もっとも読まれるつもりもなかったけれど、ただ自分の思いを形にしておきたかった、そういう内容だと思う。ほとんど深夜の勢いに任せて思い出を振り返っているだけの迷惑メールであり、お便りとしてはあまりに長いので字数を数えたら1800字あった。酷い。スタッフさんには心の底から謝罪します。伝えたいことは最後の1文に凝縮されてるので、そこだけ読んでください。


なお、ラジオ番組の企画に関係する部分や表現については若干の修正を加えています。


20年によせて

光一さん、つよしさん、KinKi Kids CDデビュー20周年おめでとうございます。
今日の日、この放送を心待ちにしていました。20周年を迎える瞬間をみんなで感じられる時間を作ってくださり、番組に携わる方々への感謝の気持ちでいっぱいです。


先週7月15日・16日に開催された『KinKi Kids Party!〜ありがとう20年』に参加しました。
とてもあたたかく、希望に溢れたパーティーでした。


光一さんの作曲したメロディに、つよしさんが詩を書いて『突発ラブ(仮)』が出来上がっていく様子を見られたこと、とてもうれしかったです。きらきらして少し切ない、とても素敵な歌だったので、おふたりの歌声で聴ける日が今から待ち遠しいです。


ああいった形で、未完成の楽曲披露を可能にしてくださったバンドの皆さん、堂島さんの歌のサポート、1日目の風景を見たつよしさんからうまれた歌詞、どれをとっても、音楽とともに生きて来たKinKi Kidsというグループを体現しているようで、このままずっと制作風景を見ていたいなあと思うくらいでした。


あの曲の大サビのメロディについて光一さんが少し解説されていましたが、ふたつのメロディに別れ、くっついたり離れたりしながら最後にひとつになるというお話をきいて、「陽炎 〜Kagiroi」を連想しました。「陽炎 〜Kagiroi」もおふたりならではの表現が詰まった楽曲で大好きななのですが、光一さんは、作曲にあたってその辺りを意識された部分もあったのでしょうか。今後、楽曲制作秘話なども聞ける機会があるとうれしいです。


この1年の間に、様々な方の提供曲やツアーの演出などを通して、KinKi Kidsの新しい表現の可能性に触れてきたこともあって、今のおふたりが作る音楽に対しても、改めて期待感が膨らんでいます。光一さんが「実はもう1曲ある」とお話されていた曲や、つよしさんが光一さんに作詞を依頼された曲も、楽しみにしています。



それから、光一さんの提案で『もう君以外愛せない』をおふたりでうたってくれたこと、とても嬉しかったです。本当はおふたりで歌うパートを、光一さんがつよしさんに任せ、引き継いだつよしさんの歌声と演奏の音がぴったり重なった瞬間は、なんだか魔法みたいでした。光一さんが「今まで、こんなことした人いないと思う」と言われていましたが、新しいチャレンジをしてくれてありがとうございました。なんだかとってもわくわくした時間でした。


私はKinKi Kidsのファンなのでどうしてもおふたりの歌がいちばん好きですが、みんなで歌った『Hey! つよしくん元気かい?』や、光一さんが歌ってくれた『ひとりじゃない』、つよしさんのPボーン捌きと光一さんの踊りのコラボが最高に熱かった『薔薇と太陽』、ラストを飾った『Anniversary』など、1曲ずつがとても思い出深いです。
つよしさんが歌ってくれた『to Heart』は、光一さんがテレビで歌ってくれた『Anniversary』や『もう君以外愛せない』とよく似ている気がして、なんだか歌で会話しているみたいだなと思ってしまいました。歌ってくださってありがとうございました。



歌と言えば、MTV アンプラグドも拝見しました。いつもと違うアレンジが新鮮で、でもどの曲もすごくはまっていて、大人の色気を感じられるステージでした。パーティー以前のおふたりの歌声も、パーティーの後に聞くと歌の受け取り方に変化を感じられる気もして、KinKi Kidsの楽曲は本当に素敵な歌ばかりだなあとしみじみ聴き入りました。



今回のイベントで、おふたりは私たちファンにたくさん感謝の言葉をくださいましたが、私は、KinKi Kidsが好きで、KinKi Kidsが世に送り出す作品が好きで、いつもたくさん生きる楽しみをもらっています。私にはあの日、KinKi Kidsがこれから色んなことに挑戦していける、未来へのたくさんの可能性と希望が見えたような気がして、それだけでとても幸せでした。
20周年を越え、たくさんの可能性に満ちたKinKi Kidsのお仕事を見られること、ゆっくりで構いません、挑戦を忘れないふたりでいてくださること、希望と期待を持って、いつも、いつでも待っています。


KinKi Kids Forever !!!



2017/7/20 5:42

*1:「瞬間」の断片はTwitterに残っているし、特に印象のつよいできごとについてはEvernoteに個別のノートを立ててちまちま加筆しているので、それなりにまとまる物があれば、こっちにひっぱってきたい

20周年の入口で、彼らが見つけたかもしれない未来

※このエントリは2017/1/10 Twitterの投稿をまとめて加筆修正したものです。


2016年にKinKi Kidsがリリースしたシングルについて考えるとき、『薔薇と太陽』は光ちゃんにとって、『道は手ずから夢の花』はつよしにとって、より大きな意味をもたらしたんじゃないかという気がする。もちろんキンキの楽曲はふたりで歌うものだから、必ずしもきれいに線引きできる訳ではないけれど、このタイミングで出会った曲がそれぞれにKinKi Kidsの未来を示して、いまのふたりを少しでも強くしたのならいいなと思う。

光ちゃんが『薔薇と太陽』に見たかもしれない未来

光ちゃんが『薔薇と太陽』について語るとき、TV出演のコメント・雑誌のインタビュー・コンサートのMC、どの言動からも自信と仄かな興奮が見て取れた。あの曲が彼にどれほどの手応えと、KinKi Kidsの可能性を示したのかは一目瞭然だった。

ここに至るまでの数年間、メディア上での彼の言葉をとても複雑な気持ちで聞いた時期がある(これについては今回の本筋ではないから掘り下げないけれど、いずれ文字にすることもあるかもしれない)。

だから彼が最近になって、『日系エンタテインメント!』上で「比較的近年の間にグループの解散を考えたことがあった」と明かしたことについても「そうか、そこまで視野に入れていたか」と思いこそすれ、青天の霹靂だとは感じなかった。むしろ、ここ数年の自分たちの活動をさして「コンサバだった」と表現したのは、露骨な否定表現をしないぎりぎりのところまで切り込んだ言葉に思えて、こちらとしては安堵さえした。

彼の「何かしらの革新を生み出すことができないのであればやめてしまった方がいい」という考え方は、究極のポジティブなんじゃないかと思う。その道は彼自身にとっても諸刃の剣だろうし、それでも必要と思えば選ぶのが堂本光一という人なんだろう。『薔薇と太陽』の、どこか退廃的でありながら力強く情熱的な世界観は、そういった残酷なまでのポジティブさによく似合っている。
だからこそ、『薔薇と太陽』に始まる一連の彼の言葉が今までとは全く違うエネルギーに満ちていたことは、私にとって大きな驚きと喜びだった。

つよしが『道は手ずから夢の花』に見たかもしれない未来

一方で、一時期のつよしが楽曲の合作に頑ななまでのこだわりを滲ませていたのは、光ちゃんのいうところの「コンサバ」なキンキの状況に対する、つよしなりの手段だったのかもしれない。もちろん一緒に曲を作りたいっていう純粋な欲求もあんるだろうけど。だから、彼がインタビューにこたえる文面を追いながら、いまは「焦らないけど機会ができたら合作もしたい」って気負いなく言える気持ちなのかなと感じるたび、なんだか安心する。

最近つよしが「光一も自分もそのままで一緒にいるからキンキなんだ」って繰り返し口にするのは、「合作したい」っていうのと根っこは同じなんじゃないのかなあ。光ちゃんとつよしから生まれてくるものこそがKinKi Kidsなんだっていう、それだけのこと。

『道は手ずから夢の花』について、アルバム用に用意されていこの曲を光ちゃんとつよしだけがシングルに推したというエピソードを、つよしが「物作りをしている実感もあってちょっと幸福を感じ」たと言ってくれたの、涙が出るほどうれしかった。合作じゃなくてもキンキで物作りができるんだってことをつよしが体感できたのは、すごく大きなことの気がして。

ふたりが見てきたかもしれない過去と、見るかもしれない未来

一方、改めて思い知ったこともある。彼らにとっての「過去」にならない限り、私たちは彼らの進退に関わる部分の本音を聞かせてもらえないんだなあという事実だ。私は、彼らの職業上、自身で提供してくれる以外の「真実」は知らなくてもいいと思っているけれど、それは彼ら自身の意思に基づいているという前提があればこそだ。「嘘はつかない」と言ってくれても、黙っていることはあるというのが至極当たり前なのだとしても、ふたりが今後また望まざる停滞に向き合うことがあったとして、どんなふうに力になれるんだろうか、というのはいちファンとしてまだ答えが出ていない自問でもある。

過去に彼らが繰り返し口にした「みなさんの声が必要です」という言葉は本当にそうだったんだろうし、それくらいしか言えることがなかったんだろうとも思うけれど、言われる側の私はとても歯がゆかった。私の出せる場所に、出せる範囲で「声」とやらを届けていたつもりではあったけれど、あまりに抽象的でぼんやりして手応えがなかった。もっと具体的な行動や要望の形を示してくれたらいいのに、とじれったく思っていた。

この先ふたりは、私は、あのときと違う気持ちや手段を選べるだろうかという不安はきっとこれからもくすぶり続ける。
でも、いまのふたりを見て期待もしている。「KinKi Kidsだからできることがまだまだあるはずだ」と、彼ら自身が信じてくれることが、なによりも心強い。だから私は、彼らにその火を灯してくれたように思えるふたつの歌に、感謝をしている。


そんなことを考えながら、年始のコンサートのMC中、ただのおふざけみたいな顔して始まった漫才のタイトルに『剛と君と光一の結晶』と書いてあったことを思い出す。
あのツアーでいっしょに過ごした時間や表現してきたこともぜんぶ、つよしの言うキンキの物作りの幸福そのものだったならいいな。
「結晶」だもの、彼らがこれから進む20周年の入口で、きっと、きらきらしてる。