かつての私へ

声をかけてもらって、母校の展示会に行ってきた。全国に散らばった同窓生の顔もちらほら見られたのが嬉しかったな。先生方とは会えなかったのが残念。

全体を通して趣味を貫いた感が大きかった。単純な好みというよりは、趣味嗜好を貫いたという雰囲気がびしびしと。作品は個々の思いで作ってるのに、年ごとに全体のまとまりを感じられるのが、不思議でおもしろい。いっしょに行った友人達と交わす会話も、かつての自分の姿を重ねつつ、意見はやっぱり作品としての質に対する正直なものがずばすばと交わされて、展示会というのは「学生である」という身分はもはや免罪符にはならなくて、いち作品としてみられるんだよなあなんて思った。厳しいことだけど、されないより多分ずっとチャンスでもある。

過去の私は、あまり全力を尽くせなかったなあという自覚があるのだけど、想像していたより、それに対する後ろめたさやなんかは薄かった。もっと落ち込むかと思っていた。当時の自分を見て、だめなやつだったなと笑える程度には、変化があったのかもしれない。うぬぼれは良くないけど、当時の苦しみはすでに懐かしさでもあり、あのときの私と今の私はもう感覚が全然違っていて、そのあたりは社会に出て歳を重ねることって大きいんだなあと思う。それが単に環境の変化なのか、労働によって得た変化なのかはわからないけど、当時の自分に声をかけるなら、とりあえず「そんなに考え込むなよ」っていうかな。頭で考えすぎて動かないのが私の悪いところで、今もそれは変わらず課題なんだけど、あの頃よりましになってるといいなあ。


なんだかんだいってすごく楽しんだ。学校ってやっぱり大事な場所ったんだな。あんなふうに色んなものがすきで、それぞれ違ったものに夢中になってるひとたちが、傾向を無視して一同に会するなんて、なかなかないことだもの。いろんなところに向いたパワーがあふれてた。元気をもらったいちにちでした。