まわす

デスクトップ PC が壊れておそらく2年程。ネットブックでしのぐ生活にも飽きたので、ようやく新しいものを購入。基本的な設定を済ませてぽつりぽつりとソフトをインストールしたりはしてみるものの、まだ違和感の方が大きくて楽しみ方から思い出さねばといった感じ。


メカニカルキーボードにもつれる指とかなかなかに衝撃的だよ。パンタグラフ式のキーボードに慣れきったなんという惰弱な指。モニタも含めいずれ買い換えるつもりでとりあえず急場を凌いでみたものの、古すぎてジャックにさすことさえかなわなかったマウスは買わざるをえず、下調べもなしにふらりと家電量販店で目についたものを購入したらまんまと失敗した。鼻の効かない私はきっと野生には還れまい。


ネットブック生活の数年の間に、小さな画面へ順応する過程で文字を読む機会が減り、打つ機会も減り(文字というよりはブログ、日記、あるいは長文、その類のもの)。行動の動機付けが環境に左右される性分だなあ。そして私は自分のこの性分が割とかなしい。


リハビリのように色々なものを触ってみるうちにふと RSS リーダなんてものを思い出してログインしてみたら、私が見ていない間のいろんな人の生活が際限なく積み重なっていてちょっとめまいがした。マウスのホイールをくるくるくるくる一定のスピードでまわしながら、車窓を眺めるように流れ行くみんなの過ごしてきた数カ月をたどってみた。ぐるぐるぐるぐるいつまでも回して、これは終わらない、と気づいて3月11日で止めた。というかなんとなくここに来るまではまわそう、と思っていたという方が正しいかな。

で、私の知るたくさんの人の数カ月がとても生々しくいきいきとして見えて、背筋が伸びた。同窓会みたいな、少し切ないような、焦燥感にかられるような、元気がでるような、くすぐったいような感覚がいいなあ……とか思って自分の日記の日付もなんとなくまわしてみたくなったのね、たぶん。


ところでこの暑苦しいCSSデザインはどういうことだろう。日記を書いてもいないのにデザインだけはいじるなんて存在意義はどこに。でもしばらくこのままにするよ。てるてる坊主のようなものと思えばいいんだ、あつくるしいデザインで涼しい秋を請う。それも不釣合ではない季節なのよなあ、すでに。定期的な更新を続けていた頃から数えれば、季節もぐるっとふたまわり近いのか。


ただいま、とはまだ言わないほうがいい気がする。