『僕の歩く道』

★★★★☆

今回が一番胸を打ったかもしれない。障害を持つ人と共に生活するのは想像する以上に大変だろうし、このドラマのように美しいことばかりが起きたりはしないだろうと思う。自分がそういう状況に立ち会ったとき、スムーズに受け入れることができるかどうかも正直言ってよく分からない。わからないけど、私はこのドラマを見ていて何かを学んでいるように思えてしまう。今まで感じなかったことを感じ、今まで考えなかったことを考える。現実がドラマのようにご都合主義でなくても、このドラマが放送されなければ思わなかったことを思う自分がいる、というだけでそこに意味が生まれるのだと思う。

これは、大竹さんにとっては大事な物なんです!

園長がそう叫んで定規を握りしめた瞬間がとても印象的だった。あの瞬間、園長は障害者について理解ある人になった訳ではないのかもしれない。ただ、大竹輝明という人間にとって大切なものを理解したんだなあと思う。大切なことは「障害の症状や特徴」を知ることではなくて「その人にとって大切なことを知る」ことなんじゃないかとこの回を見て思った。結局それは、障害者であってもそうでなくても大事なことなんだよなあ。