アーティストはいい顔でなければならない

最近『歌スタ』をよくみている。世の中には歌のうまい人はそれこそ掃いて捨てるほどいるのだなあと感心する。見ていると、技巧的にはさっきの方がうまく歌ってただろうというような人が合格したり、誰もが絶賛した人がもう少し時間をおいてから見たいと言われたりしておもしろい。


この番組で印象的だった台詞がある。きれいなお姉さんが出てきて歌ったのだけど、結局選考からは落ちてしまった。落とした理由をきかれた選考員のひとりが

歌う前の方がきれいだったから

と言ったのだった。要はきれいなのは良いことだけど、歌うたいはやっぱり歌を歌っている時にもっと魅力的に見えないといけないということらしい。なんか妙に説得力がある言葉だなあと関心した。


数日後、ピアノの連弾を兄弟でやっているレ・フレールというアーティストをテレビで見かけた。このふたり、演奏をしていないときはまあ普通のお兄ちゃんたちなのだが演奏を始めると別人と見紛うほどにいい顔になって「ああ、このことか」と改めて納得した。